
商品を売ろうとしたとき、派手なセールや派手なポップなどで目を惹こうとしてしまいがちですが、大事なのは派手さではありません。
店舗に入った瞬間に「今日はこれにしようかな」と自然に思わせる見せ方が大事なのです。
この自然な購買意欲を生むのが「見せ方・価格の出し方・陳列の整理」の設計。
オリジン弁当は、その設計が非常に分かりやすい店舗のひとつです。
今回はオリジン弁当から学べる売れる見せ方について解説します。
おにぎりお買い得セールの見せ方
オリジンのおにぎりセールは、割引額そのものは大きくありません。
通常価格から10円引き程度です。
それでも「安い」と感じるのは、見せ方が整理されているからです。
まず、セール対象のおにぎりは通常商品とは明確に分けて陳列されています。
山積みでボリュームを出し、そこに「お買い得」シールを貼る。さらに分かりやすいポップで「この商品が値下げ中」と明示する。
一方で、セールではないおにぎりは奥に通常陳列されています。
これが混在していると分かりにくくなりますが、別陳列にすることで視線の迷いが起きません。
実際には、もともと安いおにぎりも存在しているはずです。
それでも「お買い得」シールが貼られていると、そこが第一候補になります。
おにぎりを選ぶとき、まずセール山積みコーナーを見る。そこから他の商品に目を移す。この「最初に見られる位置」を作れていること自体が、このキャンペーンの価値です。
ポップの見せ方と綺麗な陳列
店内に入った瞬間、ポップが視界に入ります。
特に売りたいポップは入口に向いて真っすぐ設置されています。
内容は細かい説明ではなく、金額が中心。
価格が一瞬で分かり、立ち止まる理由ができるからです。
さらに、1つのポップだけが浮いているのではなく、周囲も整っています。
関連商品にも分かりやすい表示があり、視線が自然に横へ流れる設計。
ポップで止まり、周囲を見て、ついでにもう1品。この流れが自然に起きる環境が作られています。
お惣菜3つで999円でかきたてる購買意欲
お惣菜の価格表示も工夫されています。
1つ368円の商品を3つ買うと、通常なら1,104円。
それを「3つで999円」と表示しています。
実際の差額は100円程度です。
しかし「999円」という表示は、1,000円を切る心理的なラインを作ります。
さらに「2つで698円」という表示もあり、数量を増やす判断がしやすい構造です。
その隣には、200円台の一回り小さい惣菜も並んでいます。
ですが、369円の商品に「お得」「3つで999円」という表示があることで、そちらに手が伸びやすくなります。
新発売のシールも貼られ、価格表示もこちらを向いています。
情報が整理されているため、迷いが少なくなり、購入につながりやすいのです。
全体で整っている新商品シール・金額シール
細かい部分ですが、新商品シールや金額シールが統一されています。
色や向きが揃っていて、視線が散りません。
価格表示もすべて税別で統一されており、表記ルールが揃っているため、比較がしやすい見せ方になっています。
細部の整え方は、直接的に売上を上げるというより、「選びやすさ」を作ります。
「セール表示、金額表示、新商品シール」どれも単体で見ると小さな工夫です。
しかし、
- セールは分かりやすく分離
- ポップは入口に向ける
- 価格は一瞬で読める
- 数量割は心理ラインを超えない表示
これらが全体で整っていることで、迷わず選べる売場になっています。
オリジン弁当の設計はとても考えられている

オリジン弁当の凄いところは、派手な割引ではありません。
0円引きでも、100円差でも、見せ方次第で「安い」と感じさせています。
おにぎりは第一候補を作る。ポップは入口で止める。惣菜は数量で単価を上げる。シールは統一して迷わせない。
値引き額ではなく、設計で勝っているのです。


