
海鮮居酒屋のメニューを見て、料理の内容は良いのに「料金設定がもったいない」と感じた例があります。
値段の付け方が整理されていないだけで、客単価が上がらず、利益を取りこぼしている可能性があったのです。
この記事では、メニューの値付けを見直し、どこにチャンスロスがあるかを解説します。
価格がバラバラで利益を取り切れていない設定

メニューをみると、それぞれの価格が以下のように設定されていました。
- 380円
- 400円
- 480円
- 500円
- 580円
- 680円
このように値付けがバラバラだと、単品の利益を積み上げにくくなります。
居酒屋は1回の注文で終わらず、2品3品と注文が増える業態なので、少しの差が会計全体に影響します。
価格帯を揃えるだけで客単価が上がりやすくなる
価格を揃えると、お客様が選びやすくなり、店側も利益を取りやすくなります。
値段は、料理の価値を伝える役割と同時に、利益を残すための設計です。
特に居酒屋では「1品あたりの数十円〜100円の差」が、そのまま利益の差になります。
そのために、まずは「端数ルール」を決めて、全体を整えるだけでも良いでしょう。
価格を改善した例
試しに、メニューの一部を次のように調整してみます。
大幅な値上げではなく、価格帯を揃えるだけです。
| メニュー | 価格 | 改善例 |
|---|---|---|
| 刺し盛 | 1,000円 | 1,280円 |
| 生ガキ | 500円 | 598円 |
| 焼ガキ | 500円 | 598円 |
| イカの丸焼き | 680円 | 698円 |
| じゃがバター | 500円 | 598円 |
| 焼ニンニク | 400円 | 498円 |
| ポテトサラダ | 400円 | 498円 |
| ウズラの卵 | 380円 | 498円 |
この8品を合計すると、改定前は4,360円。改定後は5,166円。
差は806円です。
1回の会計で見ると「ちょっとした差」です。
ただし、居酒屋は客数が多いので、この差が毎日積み上がります。
月換算であれば200万円以上の差になる可能性
立地にもよりますが、居酒屋の客数は1日100〜300人と言われます。
仮に100人だとして計算すると、100人×806円で1日80,600円の差です。
これが31日続くと、80,600円×31日で2,498,600円です。
もちろん全員が同じメニューを頼むわけではありません。
ただ、価格設定が整っていないと「取れるはずの利益を取れていない状態」が起きやすいのは確かです。
セット商品の「過剰なお得」は損になる

この居酒屋では「刺身三種盛り」が1,000円の価格で販売されていました。
まぐろ・サーモン・しめ鯖が3切れずつで、確かに注文したくなる見せ方です。
ただ、単品と比べると価格差が大きすぎます。
- まぐろ単品(5切れ)…680円
- サーモン単品(5切れ)…680円
- しめ鯖単品(5切れ)…500円
単品で3つ頼むと合計1,860円です。
それが三種盛りだと1,000円。
ここまで差があると、単品が選ばれにくくなります。
セットを目立たせすぎると、単品の利益が出なくなる
セットは注文されやすいので、入口としては良いです。
ただ、安くしすぎると単品が売れず、結果として利益が残りにくくなります。
さらに、お客様の中には「単品で頼んだ方が損だった」と感じる人も出てきます。
これは価格への信頼を下げる原因になります。
盛り合わせは「体験」が価値。「安い」が価値ではない
盛り合わせの価値は「少しずつ色々食べられること」です。
このメリットだけで十分に注文される理由になります。
たとえば、単品3つより少しだけ安い程度に収める。もしくは、量を調整して価格を整える。
この形なら、単品とのバランスを崩さずに済みます。
例としては、単品が15切れで1,860円なら、盛り合わせを9切れにして1,500円前後にする考え方があります。
お客様の納得感もあり、店側も利益を残しやすくなります。
価格を整えるだけで利益は改善できる

居酒屋のケースで一番もったいないのは、料理の魅力ではなく「値付けの整理不足」です。
端数がバラついているだけで、客単価が上がらず利益が取れません。
また、セットが安すぎると単品が売れず、利益が残りません。
やるべきことは難しくありません。
価格帯のルールを決めて整える。セットと単品の価格バランスを取り直す。
これだけでも、店の利益は変わります。
価格の設定についてお悩みの方は、ぜひ以下のページもお読みください。

